ドイツでも方言はあります。ミュンヘンの連中はバイエルン人という意識も強く、フランクフルトより北はドイツではない、あそこはプロイセンという別の国だ、などと豪語していました。たしかにバイエルン(ババリア)方言は標準のドイツ語とかなり違うようですが、バイエルン語とは言いません。学校でも標準のドイツ語を習うんじゃないかな。ただし、いわゆるエスツェット(この文字は日本語のhtmlではかけないんです.......。悔しい。)のことはそう言っても通じなかった。鋭いS「シャーフェスエス」と教わるのだそうな。
ちなみにスイスのドイツ語(Swiss German)はミュンヘンの連中に言わせてもひどいというくらい変なドイツ語だそうです。こちらはフランス語などからの借用語も入っていて、たしか さようなら を オルヴァル (Au revoir だけど r をドイツ語式にルとやる)と言うのだったかな。違ったかもしれない。
20 を表す zwanzig は北部ではツヴァンツィッヒですが、バイエルンではツヴァンツィック、スイスではツヴァンツクと発音します。
ついでに、フランス語でも、ジュネーヴでは方言があって、70,80,90 の理不尽なsoixante-dix, quatre-vingt, quatre-vingt-dix はかわりに septante, (huitante),nonante と言う。80 は quatre-vingt の方をよく使うけど。72 とか 95 とかはsoixante-douze, quatre-vingt-quinze ではなく、septante-deux, nonante-cinq とか言えばいいので楽である。ちなみに、この言い方はパリを挾んで反対側のブリュッセル(ワロン語=フランス語の一方言 Bruxelles、フラマン語=オランダ語の一方言 Brussel、英語 Brussels)でも聞きました。