トイレの男女表示は何色?

Aくん>
どうして「女の子は赤」なんでしょうか。対する男の子の側は、黒、青、白…いろいろとありますが、何の根拠があって、こういう色分けがなされているのか、何かご存じの方はありますか?
 例えばトイレのシンボルマークの配色や、紅白歌合戦など、大人の世界でも根付いていますが、多く見かけるのは子供の世界です。小学校のランドセルの色が代表例ですが、他にも赤い靴を履く男の子はあまり見かけませんでしたし、赤いセーターを着ている男子が「やーい、オンナみたーい」という意味不明のひやかしを受けている光景も(私が子供の時に)ずいぶん目にしたものです。私は赤い服は持っていませんでしたね。日本のコマーシャルなどで見る限りでは、女の子向けの「人形ハウス」といった玩具は、ピンク系統の配色が多いように思います

Mさん>
私も幼い頃、よく疑問に思っていたことです。というのも、私は幼い頃水色が好きで、ピンクが嫌いでした。男の子が水色のものを身につけるのを、うらやましがっていたものです。「なんで水色じゃないんだろう。」という思いが、ピンク嫌いを助長させていたかもしれません。
 ところで、女の子はピンク、男の子は水色という色分けは、日本だけで、外国では、女の子も水色を着るし、男の子もピンクを着るという話を聞いたことがあるのですが、これは本当なのでしょうか?


紅白の合戦は源平がそれぞれ白と赤の旗を掲げたことに由来するらしい。

そうそう、これは中学の頃、好きだった日本史の時間に雑談として習いました。確かそれぞれの色に意味があったと思うのですが、わすれました。源平の色が逆だったような気もするのですが、うろ覚え。

色の話では、青丹よし奈良の都は何色で彩られていたのでしょうか。という話もありました。青、朱色、白、黒(玄)、黄色がそれで、お寺などもこの5色が使われています。以前は寺社といえば薄暗い灰色、というイメージだったのですが、最近では修復時に極彩色に塗り直すことも多いですよね。で、緑はといえば、周囲の自然の木々の色なので使われなかったそうです(目立つ事が重要)。そもそも緑も「青」の範疇だったし(青々とした葉、とか青信号とかいう)。 そして、この5色は東・南・西・北・中央にそれぞれ対応し、またこれらは春・夏・秋・冬・土用に対応する(五行配当)そうです。古墳などでは各方角に伝説上の動物である青龍・朱雀・白虎・玄武が描かれ、青春・朱夏・白秋・玄冬という言葉もありますよね。

トイレを色で区別する習慣はヨーロッパにはないらしい

これは、そう、いわれてみればそうでした。どうも、いつもトイレに行く度にちゃんと入口の表示を確かめないと分からないのは、そうか、色で区別できないからなんですね!フランス語圏では Messieurs / Dames と書いてあり、ドイツでは Herren / Damen (Dame ?) なのですが、うちの研究室の学生(男)が彼の地の学会に発表しに行った時には迷わずDと書かれた方に入っていって、出て来る時に はちあわせたおばさんに変な顔をされた、といっていました。HでなくDを選んだのは「直観的に」こちらが男に違いないと思ったそうです。しかもそんな奴が2人もいた!

イタリア語圏ではもそっと注意が要ります。Signori / Signore ですから、たった1字の違い。しかも複数形なので、bravo は男で brava は女性歌手に、とだけ知っていても類推が効きません。何重唱かの時に bravi! とは叫んでも、女性だけの重唱の機会が少ないからか、brave! と叫んでいるのを聞いたことなど私もありませんからね。bravi は男が一人でも含まれているときの複数形なのです。ん?、ということは、Signori のトイレに女性も入って良いって事か??(日本では女性用が混んでいる時にたまにいらっしゃいますけど)

で、ともかく、日本のトイレのマークに似た絵文字(ピクトグラム)がドアに描いてあることもありますし、トランプのジャックとクイーンの絵だったことも(なぜかキングではなかったように思う)ありますが、大抵はどちらも黒い文字で言葉またはその頭文字(もちろんイタリアを除く)で書いてあるだけのことが多いです。ドアの色も大抵は白。

アメリカやイギリスの場合はどうなのでしょうか。文字だとするとGentlemen / Ladies だと思うのですが。頭文字で略したりはしないだろうな。

ついでなので書いておくと、シャワーの水/お湯の表示。日本では水色地にC/赤地にH、と書いてありますが、イタリアやフランスでは Fredda / Calda および Froide / Chaude ですから F/Cです。色は確かついていません。黒字です。まちがってCを捻って大火傷をしないように。

ところで、外国人に対して、青/赤が男/女の区別を意味しないのだとすると、まあ絵文字が描いてある日本のトイレでは間違えようもありませんが、「殿方」と「婦人」とある場合は困るでしょうね。紺と赤の のれんに「殿」と「姫」と書かれた旅館の風呂なんか、まちがえても言い訳が立つ、というのでしょうか。(...... 失礼。_o_;)

しかし、言われるまでトイレの色のことには気付きませんでした。なんか変だ、とは思っていたはずなんですけどね。



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